ブッコミ釣り

堤防などで小物釣りに飽きたら少し大きめの針とエサで大物狙い。
この釣りには遠投は必要ありません。基本は足元からちょい先を釣ります。
夜間などは大物が意外に堤防付近まで回遊してくるので強烈な当たりが来ることも!
静寂な夜の海で突如として鳴り響く鈴の音!
そんなワクワクがたまらないのがこの釣り方になります。

油断しているとこんな危ない系の魚も釣れます


1.仕掛け
2.エサ
3.場所
4.必要なもの
5.大物がHitしたら・・・
6.根掛かりが激しい場合
7.シンプルな仕掛けなのにそれでも自分だけ釣れない・・・


1.仕掛け

参考にアナゴ仕様の仕掛図を乗せます。
最初は黒アナゴを狙って大物の引きを体験するのが良いかと思います。
大物に慣れていると魚信なのか根がかりなのか判断ができるようになります。
暴れない魚が釣れているのにリール巻けない!根がかりした!という人が稀にいます。
根魚は居食いをして比較的に暴れないので大物を釣ったことが無いと判断がつかないです。

竿は基本的になんでもOKです。
(とはいえ限度はあります。大物が釣れてしまうのでアジングロッドなどはさすがに無理です)
エギングロッドなどを使う場合はオモリを6~8号程度に読み替えてください。
重要なのは竿とオモリの重さのバランスです。
竿に必要以上に重いオモリを使うと竿先から折れる可能性もあります。
またラインは基本ナイロンで2号以上です。
ご自身の竿の対応するオモリの重さは竿に書いてあるのでそれを参考にしてください。
中通しオモリを使う場合はPEだとリーダとの結束部分にオモリが引っかかって釣りがたいと思います。
また底を狙う釣り方になるので根ズレが発生しますのでPEよりナイロンをオススメします。

こんな感じの仕掛けでデカい黒アナゴが嘘みたいに釣れます。
「アナゴ釣れすぎでもう嫌!」って時はちもとホタルを外してハリスにシモリダマを針付近に入れればOKです。(長物キラーな私の場合はなぜかそれでも黒アナゴやウツボが釣れちゃいますが・・・)
ハリスも長め(50cm~80cm程度)にしてエサを浮かせる感じにすればなお良しです。
ハリスと針は外掛け結びで括りつけます。そんなに難しくないので雨や強風で釣行できない時に練習してみてください。
針は色々ありますが私はガマカツの王シリーズを愛用しています。
根魚王・ヒラマサブリ王・真鯛王・キングサーフがお気に入りです。号数も各種使っています。
基本的には根魚王17号で一投目を試して釣果に合わせて使い分けてます。
また私の場合は根がかりでのロストが多い釣りなのでハリスはリールに巻く普通のナイロンのライン(6号)を使用しています。
まともなハリスを買うと私の場合は釣行が多いのでコストパフォーマンスが悪すぎるので・・・

作成した仕掛けはジッパー付きの袋に針の種類ごとに5セット単位で保管して持って行きます。
(写真のようにTEPRAで名前付けしておくと便利です。なければマジックで書きましょう)
店で針は最低2袋単位でまとめて買いましょう。魚の口に一番近い部分なのでケチってはダメです。
本数もあまり入っていません。私はだいたい3~4セット単位で買います。
針は投げて巻いてを繰り返している間に結構痛みますので極力1度使った針は処分し再利用しないことをオススメします。
次回使うときに前回のエサの残りや海水でサビサビになっているなんてことも・・・
ハリスもダリダリ(根ズレで枝毛状態)になっています。

したがって使用した袋の分だけ仕掛けを釣行後に作成する・・・といった感じで管理しています。
仕掛け巻きなどもあるのですが仕掛け数の割に荷物がかさ張るのと糸癖が付くので最終的にこの仕様になりました。
袋なので軽いですし。ジッパー付き袋は近所のドラッグストアー(ウエルシア)でA~Fまで各種類まとめ買いしています。
おもに仕掛けで使うのはD Typeのサイズです。D Typeの袋をEタイプの袋で纏めるといい感じです。
またB Typeの袋は針やサルカンやビーズ玉を入れるのに重宝します。
買った時のパッケージだと開け閉めを繰り返すと糊がはがれてしまいます。
私はサルカンなど小物はB Typeに移し替えて保管しています。

2.付けエサ
困ったことに使うエサもいろいろ使えます。
アオ・アカイソメ
マムシ
ゴカイ
オキアミ
芝エビ
バナメイエビ
イカピン
イカ短冊
サンマ切り身
サバ切り身
キビナゴ
アサリ
ユムシ
etc
どれを買えばいいのか迷うほど使えます。
狙う対象魚と針サイズに合わせて選んでください。
アオイソメは必須といえるぐらい万能エサです。
触れない人は切り身やイカなどを使えば問題ありませんが確実に釣果は落ちます

またアナゴは明確に虫エサの日と切り身エサの日に分かれます。
アオイソメでアナゴが釣れない時はサバやサンマの切り身やイカ短冊などに切り替えてください。

参考:キビナゴの遠投用の付け方
目から針を刺して背中~腹付近の硬い所に刺します。

このように付けると遠投が可能です。
キビナゴはフグやイスズミの大好物でもあるのでエサ取りが多い場合は冷凍豆アジなどでするとよいでしょう。

撒きエサについて

これが最強です。
イワシのぶつ切りスライスなので匂いでかなり集魚効果があります。
関西だと和歌山の釣太郎でしか売っているのを見たことがないので
私が和歌山へ行くときに必ず仕入れる餌です。
1.5kgを2つ買って1つは三重に行くときに持っていくため用に家で冷凍保管しています。
単体で撒いてもいいですがこれにチヌの舞をプラスすると効きます。

中紀の堤防で夜中から巻き続け朝マズメに青物のお祭り騒ぎ状態にしたことがあります(笑)
失敗例としては三重のホームグラウンドではこれを撒くとウツボ祭りになりました(笑)
私はブッコミでコロダイやタマンを狙うときによく撒きます。

3.場所
釣り座の選び方は堤防だとストラクチャーが近い場所が望ましいです。
テトラの近く、磯近く、シモリ付近、舟道(船が通れるように底が掘り下げてある場所)
分かりやすく言うと根がかりしやすい場所がポイントになります。

小魚が隠れる場所があるところがミソです。大物は小魚を捕食するのでどうしてもシモリ付近など根がかりしやすい場所が釣れる場所になってしまいます。
反対に平坦な砂地では確実に釣果がガタ落ちします。
対象魚がヒラメ・カレイ・キスになってしまいます。
また漁港の内側の湾内でも大物は外から小魚を追いこんでくるので十分可能性はあります。
まれに台風などの日に迷い込んで居着いている大型もいます。(食味は落ちますが・・・)
釣り人が多い日などは無理に外海を狙わなくても釣れてしまいます。

■参考 釣り百景 投げ釣りの楽園 沖縄 伊是名島

狭い湾内で大型黒アナゴをゲットしています

■サーフ(浜辺)のポイント選び
初めてのサーフでは必ず明るいうちにポイントに入り海を観察します。

波打ち際以外で白波が立っている場所があります。
そこが駆け上がりになっている場所なのでそこが重点的に狙うポイントです。

離岸流(波と波がぶつかり沖向きに潮が流れる個所)が発生している個所。
(ヒラメのポイントでもある)
またサーフでも近くにストラクチャーがあるような場所があれば狙い目です。
しかし離岸流は大変恐ろしい箇所になります。
ウェーダーなど着て海に入る人は要注意です。
俺泳げるしとか言っても無駄です。
簡単に沖に流されてしまいます。
海上保安庁で隊員が実証を行ってくれています。
■参考動画:海上保安庁第四管区作成「海猿が離岸流に乗ってみた!」

参考までに恐ろしさを見ておいてください。

4.必要なもの
大物がくる可能性がある釣り方なので下記のものが必須になります。
■必須なもの
タモ網(サーフでは不要)
三脚もしくはピトン
尻手ロープ(普通に竿が海へふっ飛ぶこともあります(笑))
竿先鈴(竿先をじーっと見続けるのって厳しいですよ)
ぎょぎょライトなどの竿先ライト(鈴が鳴らない程度のあたりもあるためです)
フィッシュグリップ(歯が鋭い魚用)
魚つまみ(対毒魚用)
ラインカッター(根がかり時にラインを切る)
プライヤー

■あると便利なもの
椅子
ブラック(UV)ライト(光る針なんかを使う場合)
石粉
ウェットティッシュ(アオイソメ触るし・・・)

5.大物がHitしたら
特に夜間は慌てると落水などの危険があるので一息つきます。
まずドラグを締めて慌てず余分なラインを巻き取り軽く引っ張られるところで合わせを一度入れます。
合わせを入れないと針掛かりが甘い場合があり逃げられてしまいます。
またオモリが根がかりしてしまうこともありせっかくの大物を逃してしまうことになるので必ず合わせを入れます。
あとはドラグ音(リールは糸を引き出すとジリジリ・・っと音が鳴ります。)が鳴っている場合は
魚に無理をさせず走らせます。
鳴らなくなったら一気に巻きます。そうするとまた魚が走り出しドラグが鳴ります。
これを繰り返して徐々に寄せてきます。
ドラグが鳴らない場合はそのまま巻き続けます。
夜はヘッドライトを付けて魚の魚種を確認できるようにします。
(難しいですが無駄に海中を照らさないようにしながら)
ウツボなど危険な魚の場合があるのでタモ入れ前の魚種の確認は必須です。
魚が視認できる箇所まで来たらタモを海面に向け自重でスルスルと伸ばします。
竿は足の間(股に)挟みます。そして手でタモを調整し魚の頭から掬います。
ヒラメの場合は必ず水中で掬ってください。
ヒラメは海水から出ると大暴れし針が外れる恐れがあります。
タモに魚が入ったらタモの柄を真下に向けたまま伸びたタモの柄を戻していきます。
タモは間違っても水平に上げてはいけません。
真下に向けておかないとタモの先が簡単に折れます。
タモ入れは隣の釣り人や同行者に手伝って貰えそうなら手伝って貰うのがベストです。
キャッチ成功したら思う存分喜んでください。
これが基本的な流れになります。

6.根掛かりが激しい場合
どうしてもこの釣りは海底のシモリや駆け上がりなどストラクチャー付近を狙うので
嫌でも根掛かりが多発します。
私は三重のホームグラウンドでは根がかり上等でゴロタ場(大きな石が点在するポイント)でも
ブッコむことがあります(笑)
「そこでそんな釣りするか?」と突っ込まれそうになる勢いで(笑)
(根掛かりが多発=良ポイントなので・・・)
根掛かりが多発してどうしようもないときは回収する前に必ず合わせを入れます。
合わせを入れることによりオモリが浮き上がるので合わせを入れた後に素早く仕掛けを回収します。
それでも根がかりするようなポイントではオモリを丸いオモリに変えることにより回避できます。
ゴロタ場では丸形オモリ必須です。

7.シンプルな仕掛けなのに釣れない・・・
隣は釣れてるのになぜ自分は釣れない?と思う時があると思います。
コツは・・・
ブッコミ十か条
1.餌を長時間変えていない場合は変える(最低20分に1回は餌チェック)
2.針サイズを変えてみる(大から小へ)
3.餌の種類を変える(切り身系の餌からイカ系の餌へなど)
4.投げる距離とポイントを変える(遠投から近投にする)
5.ケミホタルの場所を変えてみる(針から離すor近づける)
6.糸ふけ量を確認する(糸ふけが多すぎると当たりがあっても気づかない)
7.聞き合わせを入れる(反応がなければ竿立てに立てたままリールを数回巻く)
8.海底の引っかかる感じがする場所を探す(見つけたらそこを重点的にねらう)
9.最悪移動する。(海底が砂地だと釣れにくいです。)
10.根がかりを恐れず岩場・テトラ付近をせめてみる
を試してください。
ただ投げ込んでボケーとしていても釣れるわけがありません。
釣果を得るためには試行錯誤できるかどうかで変わってきます。
特に1~3は重要です。
1投目を投げた後は特にこまめにあたらしい餌に付けなおします。
1本針仕掛けなので餌を撒いて寄せる感じでどんどん変えましょう。
シンプルな仕掛けなので餌が重要です。
またいろいろ試行錯誤する必要があります。

以上を行えばそれなり釣れるようになると思います。
頑張ってみてください。